貧乏公務員の資産形成

貧乏投資の何が悪い(笑)

日本株はオワコンか?


f:id:kiyo0517:20190908212246j:image

日本株、売買低迷が深刻。ピークの2割に。

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO49552900X00C19A9EA1000

 

アベノミクス相場が終わり、米中貿易戦争の勃発、それに伴う円高により、海外の機関投資家が株式から資金を引き上げていると思われます。

 

 

 

・日本市場の現状

 

そもそも日本株市場は個人投資家よりも海外投資家、機関投資家が多い市場です。

 

海外投資家が短期トレードで買うと株価が上昇し、下がればその分を日本の機関投資家(特に日銀、GPIF(年金の運用元))が買い支えるという構図になっています。

 

 

悪夢の民主党政権時、日経平均株価は1万を割るほど酷いものでしたが、アベノミクスの三本の矢により株価は上昇しました。

 

自民党の政策だけでなく、それを支えた日銀のETF大幅買い入れにより右肩上がりの相場が形成されました。

(日銀は法律上、個別株は買えませんから株式やREITETFを買い入れます。)

 

 

・巷で言われる「株で儲かった」はアベノミクス相場での上昇によるものである。

1万円を割っていた日経平均株価が現在のように2万を超えになるのですから、当然儲かるし、富裕層は増えるわで格差は拡大しています。(格差の話はまたいつか…)

 

ですから、アベノミクス相場が終了した現在、今後もアメリカのように右肩上がりの相場を形成できるかは分かりません。

 

ここ10年で見ると日本株は伸びてはいます。

 

しかしながら、バブル期の1989年大納会での日経平均株価3万8千915円を考慮すると、あの頃の株価を30年経っても超えられていないという事実があります。

(これが故、日経平均のインデックスファンドは私は“なし”だと思います。)

 

米国株とは大きな違いです。

 

 

 

・今後の日本市場

 

日本株がオワコン扱いされる理由としては、

  1. 今後経済が停滞するのはほぼ確実
  2. 人口減少による市場の縮小
  3. 日銀ETF買いの出口戦略による影響
  4. 日本の株主軽視の姿勢

 

が挙げられます。

 

1、2について、

 

アメリカでは特に顕著ですが、世界的には、自動車、家電などの製造業から、IT産業へ産業構造が転換しました。

 

しかし日本は産業構造の転換に乗り遅れており、未だに製造業がメインです。

 

自動車や家電などの輸出産業は、多くのヒトを必要とする労働集約型産業です。

 

一方、GAFAに代表される米国のIT企業は、製造業とは違い、従業員が多く必要ありませんし、プラットフォーマーとしての事業の強さがあります。

いわば“付加価値の高い仕事をする企業”。

 

また国内に目を移すと、あと5年程で段階の世代が全員後期高齢者となり、社会保障が増大、大幅な増税の可能性があります。

 

老人ばかりで若者が少なく、そもそも人口自体が減っていくわけですから、市場は縮小していく可能性が高いです。

 

 

3について、年々買入れ額が膨大になっている日銀によるETF買いも永遠には続きません。

 

いつかは出口戦略を講じる必要があります。

(つまり、売りオペ)

 

その時、

「日銀が売るのだから何だか雲行きが怪しいぞ。」

となれば大量に売り浴びせられる可能性があります。

 

“(株価が)下がったら(ETF)買い、下がったら買い”

ができなくなると、アベノミクス相場の時のような右肩上がりは厳しいでしょう。

 

 

4について、日本は米国などに比べて、株主還元の意識が低いです。

 

ここ数年で少しはマシになってきたとはいえ、少しでも業績が悪いと減配、優待改悪を平気でやってきます。

 

日本企業で、時価総額1位の“世界のトヨタ”ですらリーマン時に大幅減配しています。

 

配当王や配当貴族などと言われる企業が少ないです。

 

また、配当を出しすぎたから減配とか、優待を維持するために減配とか、どんなアホが経営したらこんなことできるのさと言いたくなるようなやり方を採る企業もありますので私はあまり好きにはなれません。

 

 

・NISA買い付けランキングに高配当銘柄が軒並みランクインする現状。

 

ここ最近の国際情勢の不安定さや、やらかした企業のおかげで株価は低迷しており、それに伴い配当利回りが急上昇しています。

 

企業名は出しませんが、それらの銘柄群が今後同じように配当を出せるかは疑問です。

 

“利回りがいいから”と、盲目的に買ってしまうのは危険な行為であると思います。

 

 

 

・まとめ

 

 

ホームカントリーバイアスに影響されず、シンプルに、成長している国、市場規模が大きい国の株式や指数に投資する方が報われる可能性は高い。

と私は考えています。

 

ただ、散々日本株をディスっておいて言うのもどうかと思いますが、冒頭で述べた、日本が今後どのようになるのか(人口面や経済面)を海外の投資家が認識していないはずがありません。

 

ですので、

現在の日経平均株価はそれらを織り込んだ上での(適正な)価格である。

と判断するのも間違ってはいないのではないかと思っています。

 

私は現状、少しは日本株持ってますが、売らずに配当を貰い続け、減配アナウンスのタイミングで資金を引き上げ、メインの米国ETFに回そうかなと思っています。

 

 

今日はこれで終わります。

 

あざした。