「手軽だから」で手を出すと損します。
ライン証券がついにローンチされました。
https://www.businessinsider.jp/post-196939
テーマ投資やワンコイン投資で有名(?)なラインが証券ガリバーの野村證券と組んでライン証券の名で証券事業に本格参入します。
かつて小泉首相が掲げたスローガン
「貯蓄から投資へ」
がほとんど広がらないこの国では、投資行為の間口を広げることが投資人口増加のための重要なステップとなります。
で、アクティブユーザーが多いラインがそのプラットフォームを利用してそれに挑んでいるわけであります。
投資について全く初めての方にとっては証券会社に口座を開設することのハードルが高いのは確かです。(私もそうでした。)
さらに(積立)NISA口座の開設となれば税務署審査もありますし、初心者にとってのハードルは一層高くなります。
ただ、ここで私が言いたいのは、
手軽さと実利は必ずしも比例しない。
ということです。
以下、ラインの投資サービスをディスりますのでご自身のご機嫌と相談して読み進めてください。
直感的操作で口座開設が(他の証券会社より)容易であることや、銘柄数が絞られている分、迷いがないこと、興味のあるテーマに気軽に投資できることなど、メリットはあります。
ですが、ことライン証券に関して言えば、
ことは実利(リターン)を下げる可能性が(他証券会社に比して)少なからずあるということ。
そしてそのことを十分熟知した上で投資するべきだと思います。
1についてはよく言われることですけど、同じセクターの銘柄を買い集めたところで、それが分散と言えるかは甚だ疑問です。
当たり前の話ですが、セクター全体で下がることなんてザラです。
2については個人の主観ですが、あえて日本株に投資する意味ってあるのかなと。
今後の人口激減によりマーケットは縮小しますし、買ってるのほとんど外国人投資家ですし、日銀のETF買いの出口戦略による影響(日銀が大量に買い付けているETFの売却が始まれば日経平均株価がダダ下がりする可能性)が未知数です。
また、国内ETFに関しては出来高が海外ETFに比べたら少ないですし…。
そんなことを考えています。
3の手数料ですが、まずはこれをご覧くだ
テーマ投資はそれぞれの銘柄に対して0.5%かかりますが、それ以上に最低手数料50円かかります。
それぞれの銘柄にですよ!
米国株手数料が無料のこの時代に…
もちろん10万円単位のテーマなら大したことはないですが、
少し前にミニテーマなるものがありました。
それなんか特に悲惨です。
最低手数料ではなく、手数料0.5%が適用される額に収めようとすれば、
1銘柄の約定価格が一万円である必要があります。
ミニテーマの場合、3銘柄程度で一万円前後の価格ですから、手数料率で考えるとかなり割高なことがわかります。
次にワンコイン投資です。
ちなみに初年度手数料は無料。
手数料率年率1%!
を月額割したもの、
もしくは月額100円のいずれか高い方です。
よって、
自動リバランス機能も税金合理化機能もないロボアド以下のシステムに年率1%もしくは1200円支払うということです。
ちなみに毎週500円投資の場合、1年は52週ですから単純計算で26,000円。
ただでさえ高い年率1%なのに、
一年間無料だとしてもあと3年は1200円という1%を超えるとんでもない手数料を支払う仕組みです。
手数料1%オーバーとかどんなアクティブファンドだよ。
と思わずにはいられません。
ひふみ投信もびっくりですね。
そして、まだまだ終わりません。
「間接的に負担」がどういう意味合いなのか、不勉強な私には理解できませんが、おそらく買付額にスプレッドのようなものが乗せられているのではないかと推察いたします。
(詳しい方コメントお願いします)
「上記によって算出される報酬のほかに」
とあることから、さらなる負担が待ち構えていることは確実です。
以上のことから、初年度無料ホイホイに引っかかった(失礼)ユーザーさんから、
翌年度以降の手数料で稼ぐビジネスモデル
であることがわかります。
これなら普通に特定口座でノーロード投信数種類買って分散投資する方がよっぽどリターンが高いと思います…。
ネット証券なら100円から買えますし。
(あくまで個人的な判断ですので実際には自身でよくお考えになって投資してください。)
としか言えないですけど…。
あざした。